【もしろう人形「妖怪 アマビエ」】
博多人形作家の戸畑茂四郎先生が新型コロナウイルスの封じ込めを願い
いま話題の「アマビエ」を制作しました。
「アマビエ」は江戸時代から肥後国(熊本県)伝わる妖怪です。
夜の海にキラキラと現れると「私は海中に住むアマビエである。この先6年間は豊作が続くが、もし疫病が流行したら、私の姿を描いた絵を人々に見せよ」と予言めいたことを告げて、海へ帰っていったとされる半人半魚です。この伝説から、人々を疫病から守るといわれています。
【アマビエ伝説が記されている江戸時代の瓦版 現代語への訳例】
「肥後国の海中に毎夜光るものが出るので、そこの役人が行って見てみると図のような者が現れ「私は海中に住むアマビヱという者。今年から6年間諸国は豊作、しかし病が流行、早々に私を写して人々に見せなさい」と言って海中に入っていった。右は写し役人から江戸に申し来た写しである」
PROFILE
伝統工芸士 二代 戸畑 茂四郎(とばた もしろう)
昭和23年
昭和39年
平成6年
平成7年
平成17年
平成24年
平成28年
平成30年
福岡市生まれ
国指定現代の名工
初代・戸畑茂四郎(父)に師事
二代目 茂四郎を襲名
伝統工芸士認定
伝統的工芸品産業激励賞
伝統的工芸品産業振興協会賞
伝統的工芸品産業大賞 作り手部門功労賞
福岡県伝統的工芸品振興協議会会長賞
西部工芸展、福岡市美術展、
博多人形新作展、ほか入賞・入選多数
博多人形商工業協同組合理事 白彫会会員
博多人形とは
博多特産の土人形。博多近郊の粘土を原料とした素焼きの人形に,泥絵具で着色したもの。1600年黒田長政が福岡城を造ったとき,瓦職人の正木宗吉に人形を作って献じたことに始るといわれる。制作工程には,型作り,生地作り,焼成,彩色などがあり熟練を要する。人形の種類は多く,美人もの,男もの,子供もの,そのほか能,歌舞伎から取材したもの,浮世絵ものなどがある。伝統に裏づけられた優美な美術工芸品として,今日も人気を博している。
制作エピソード
戸畑先生には五人のお孫さんがいます。
それぞれ小学校から高校生まで、コロナの影響で学校に行けない日々。
お孫さんたちの願いは「早く学校が始まって友達に会いたい」
コロナが終わって、子供たちの願いが叶うよう「アマビエ」に思いをに込めて制作したそうです。
【アマビエのオススメの楽しみ方】
リモートワークの毎日、PCのモニターの前で
仕事仲間に「おはよう」の挨拶をするときに、あなたの隣にかわいいアマビエを飾って、仲間の皆さんに見せてあげてください。あなたの隣にいる可愛いアマビエを見て、コロナ終息の願いが伝わりますよ。
テレビ会議が和やかになり、きっとコロナ疲れの癒しになりますね。
お取引先とのテレビMTGも、緊張がほぐれて
明るい雰囲気づくりができそうですね。
コロナ終息を願う、「かわいい妖怪・アマビエ」で疫病退散!
【松本茂記作「疫滅の博多織・御朱印帳⼊れ」】
780年の伝統の技と美 伝統⼯芸⼠が「いま」を織る
「疫滅の博多織・御朱印帳⼊れ」
話題の「⻤滅の刃」で⼈気の和柄を織る
780年の歴史と⾼い技術が求められる⽇本を代表する織物「博多織」。
もともと博多織には厄除けなどの意味があります。
現代を代表する伝統⼯芸⼠の松本茂記⽒が話題の和柄「市松模様」を⼿織で製作した「疫滅の博多織」を発表します。
市松模様・・・「永遠」「発展」「繁栄」の意味を持つ縁起の良い図柄
⾊が異なる四⾓形を違い違いに並べた伝統的な図柄です。
古くは古墳時代の埴輪のはかま部分にも使われ、平安時代には貴族の着物に使われるようになりました。
江⼾時代になると歌舞伎で流⾏し、2020年オリンピック、さらには「⻤滅の刃」主⼈公・竈⾨炭治郎の着物で話題となっています。
市松の中の「アマビエ」博多織で最も時間と⼿間を要する「仕掛け」に技あり!
仕掛けとは⽷を織機にかける準備の⼯程であり、博多織の製造⼯程の中で最も集中⼒を要します。
物によっては15,000 本以上にもなる経⽷を1本ずつ決められた順番で、1mm にも満たない⾮常に⼩さな⽳に通していきます。
1本でも並びが狂うと図柄や⼿触りが崩れるため神経を使う作業ですが、アマビエを織るたびに仕掛けを変えているのです。
松本茂記先⽣ならではの技が光る博多織です。
PROFILE
博多織 伝統⼯芸⼠ 松本 茂記(まつもと しげき)
1970年
1987年
1997年
2000年
2009年
浜口意匠にて博多織の修行後、成田織物にて博多織の意匠を学ぶ
松本仕掛設立
博多織の仕掛と手織りを本格的に始め、現在手織りの作家として数々の賞を受賞
博多織伝統工芸士に認定
「ハンズ工房」に改名
博多織技能優秀賞表彰